首羅山遺跡は中世の山林寺院跡で、最盛期には350の僧坊があったとされ、山頂には中国から持ち込まれた石塔(薩摩塔)や石駒の石造物などがあり、磁器なども出土している。
薩摩塔 |
その中でも薩摩塔は、中世時代の特殊な形をした石灯篭で、九州の西半分に分布していることがわかった。
最初に薩摩半島で見つかったので薩摩塔と名付けられているが、原石は中国産であり、形も中国福建省あたりのと同じなので、唐や宋時代の中国商人が九州に持ち込んだもとと思われる。
平戸島周辺、薩摩半島の枕崎から川辺に最も多いようだ。 日本の硫黄や木材と、中国の陶磁器の交易が盛んだった頃の在住中国人の信仰の証だったという。
薩摩、平戸、博多周辺に多く分布しているようで、放送大学では、1年前の放送よりさらに新しい調査結果がふえていたようだ。しかしまだ解からないことが多い。
日本にチャイナタウン(当房、東方など)があり、その住人の信仰の対象であれば、中国にもっと同じものが残っている筈だが、本拠地での変化が激しすぎるようだ。
博多周辺の国際交易が盛んだったことの実証遺跡で、保存状態が非常によい。
2012年11月23日
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今日は久山町白山288mの山頂付近にある宋風の薩摩塔・獅子などの石造遺跡が残る首羅山遺跡の見学会に参加した。来年2月に国指定の史跡となる予定で、250人位の見学者が集まっていた。地元の人の猪汁の炊き出しを味わい登山の疲れを解消した。
久山町では、首羅山遺跡が国指定になり、そのPRをかねて雅楽の東儀秀樹さんをよんでイベント祭りをおこなった。
遺跡の山腹の林のなかで東儀さんの笙の笛での演奏がはじまると、周辺から鹿の鳴き声がおこり、東儀さんは驚き、そしてよろこんだそうだ。
ビデオ撮影の監督尾登さんも感激したと話されていた。