2023年6月28日水曜日

シドニー湾の特殊潜航艇作戦

太平洋戦争開戦当時、ハワイ湾での特殊潜航艇攻撃はすべて失敗し、9軍神の発表があったのは有名である。

しかしその後、豪州シドニー湾での特殊潜航艇作戦は、当時の新聞に小さく報道されただけで、忘れされれようとしている。

 特殊潜航艇によるシドニー港攻撃(とくしゅせんこうていによるシドニーこうこうげき)とは、太平洋戦争中の1942年5月31日に、オーストラリアシドニーの沖合いで母艦の潜水艦を発進した日本海軍特殊潜航艇3隻が、シドニー港に停泊中の連合軍艦船に対して行った攻撃である

同時に行われたインド洋マダガスカルの戦いと連動した攻撃で、連合国の主要国であったイギリス連邦間の通商破壊を目的とした。

特殊潜航艇のうち1隻はアメリカ海軍重巡洋艦シカゴ」を魚雷により攻撃したが、魚雷は目標をそれてオーストラリア海軍の宿泊艦「クッタブルHMAS Kuttabul)」を沈没させ、その隣にいたオランダ海軍潜水艦K IXK IX)」を撃破し、クッタブルの乗船者19人が死亡した。

特殊潜航艇はシドニー湾の南方40キロメートルの地点で母艦に回収される予定だったが、3隻とも帰還できなかった。


戦死者

  • 松尾敬宇:海軍大尉から海軍中佐に特進
  • 中馬兼四:海軍大尉から海軍中佐に特進
  • 伴勝久:海軍中尉から海軍少佐に特進
  • 松本静:海軍一等兵曹から海軍特務少尉に特進
  • 大森猛:海軍一等兵曹から海軍特務少尉に特進
  • 芦辺守:海軍一等兵曹から海軍特務少尉に特進
  • 都竹正雄:海軍二等兵曹から海軍兵曹長に特進

2023年6月26日月曜日

立花山の絵画と写真

小林恒火子1

うおちゃす

村田省蔵

村田省蔵

九産大学生

小林恒火子2(市役所)







野見山暁治画伯の人生





    2023.6.23.
自然の描写から生まれる力強い造形と色彩で独自の画風を築いた画家で文化勲章を受章した野見山暁治(のみやま・ぎょうじ)さんが22日、心不全のため福岡市南区の病院で亡くなった。102歳。葬儀は近親者で営んだ。

野見山は福岡県穂波村(現飯塚市)にて、炭鉱経営者の子として生まれる。

東京美術学校(現東京芸術大学)入学当時は故郷の炭鉱を制作の原風景とし、その後12年間のパリ生活を経て、抽象画へと変化。

帰国後は東京芸術大学で教え、美術学部助教授教授などを歴任し、同大名誉教授となる。

2023年6月22日、心不全のため死去。102歳没。


    最初の妻、内藤陽子は妹の友人だった。フランスに呼び寄せてわずか1年でがんを発症し、闘病の末に早世した。
    (野見山の実妹は田中小実昌の妻。田中の死去まで実の兄弟のような交流があった。姪(田中の次女)は小説家田中りえ。)
    陽子は内藤武宣京都放送元常務、竹下登の娘婿)の姉であるため、武宣の子である影木栄貴(漫画家)とDAIGO(歌手)姉弟は、野見山からみて義理の姪甥に当たる。
    パリー留学当時の夫婦
    後妻に福岡で有名な高級クラブ「みつばち」を経営していた武富京子を迎え、別居結婚の形をとるもたびたび九州へ足を運んでいた。
    九州滞在時は20代からなどの病歴があった後妻を健康面・店の経営面両面から支え続けた。後妻は後年までクラブを切り盛りするも、2001年、体力の限界などからクラブを完全閉店し、まもなく死去


    わたしは、野見山画伯との接点はないが、武富京子夫人とは和白のゴルフ場で同伴したことがある。中洲で有名なミツバチのママであった。
    その後テレビで、糸島の画廊でのお二人の生活が紹介されたり、100歳すぎた元気な画伯の活動が紹介されて、驚いていた。

    糸島のアトリエ

    ステンドグラスの作品


    野見山亮治財団やその事務長で、画伯の秘書であり、養女でもあり、嘉穂高23回の同窓生でもある画家 山口千里さんたちが、本人の意志により、野見山美術館は作らずに、遺作品を全国の美術館に寄贈して、多くの観客に鑑賞してもらうことにされたようだ。
    秘書・養女山口千里さんと
           ご冥福をお祈りします。 合掌。

    2023年6月23日金曜日

    リンパの成分・作用・流れなど。

     ■リンパとは、必要に応じて細胞組織から産生される液体リンパ細胞(リンパ球

    ・白血球を含みます。

    不要になった老廃物や蛋白成分・ウイルスなど病原体を回収しながら、集合リンパ管(リンパ管)を通して心臓へ送る下水道の様な役目をする液体のことです。

    集合リンパ管は必ずどこかのリンパ節に繋がっていて濾過されます

    リンパは、血液とは違って赤血球や血小板などを含みません。 血液:体内の液体成分(組織液)のうち血液骨髄から産生され、血液中の赤血球はヘモグロビンを含み、酸素と栄養を運び細胞を養い(動脈)、不要になった炭酸ガスなどを回収(静脈)します。

    ■リンパ管は、静脈にからみつくかたちで全身に分布し、胸管などの太い主リンパ管となって、首のつけ根の頸部リンパ節と繋がり鎖骨下の静脈角から静脈に繋がっています。

    リンパ管中のリンパは歩行や運動による筋肉の収縮・弛緩によって、より太い方へ送られますが、リンパは必ずどこかのリンパ節を通り静脈につながり血液に戻って心臓を介し全身を巡ります。

    リンパの流れは血流の様に速くなく、ゆっくりと大河の様に移動するそうです。

    ■リンパの流れ

    皮膚の下や脂肪層の表在リンパ管に漂うリンパは、鼠径部や腋窩部のリンパ節に集合して、太い深部リンパ管を通って鎖骨下の静脈角から静脈に入ります。

    四肢のリンパ流は安静の時は殆どゼロで、運動(筋肉の動き)によって増加します。

    リンパドレナージュのような皮膚のマッサージはリンパの流れを増加させ、歩行など筋肉の収縮・弛緩は患肢のリンパ産生とその流れを増加させるのでリンパ浮腫にはマッサージが有効です。

    体を巡回する一日の量、リンパ液は 2~4リットルで、血液は 7トン(体重60Kgの場合)です。


    TVの解説番組では、リンパの戻り口は左右の鎖骨あたりにあるので、リンパ液の流れをよくするマツサージは、その戻り口にむけて軽くこする程度がよろしい。
    脚などは、踵を2cmくらいあげて、3分間のびんぼうゆすりを、1日10回くらいすれば効果があるようです。

    2023年6月21日水曜日

    アップル創業者のスティーブ・ジョブズのテクノロジーと芸術

     NHKは、アップル創業者のスティーブ・ジョブズを特集した番組「日本に憧れ 日本に学ぶ 〜スティーブ・ジョブズ ものづくりの原点〜」を、6月17日21時よりBS1にて放送した。

    その内容のメインは、ジョブズは日本の木版画や陶器の愛好家で、ソニーの信奉者でもあったという。

    何回も来日し、版画や陶器の収集をしてをり、その職人たちとも交流をしていたようだ。

    彼の製品作りがいかに日本の影響を受けたかを、盟友の証言などからくわしく描かれた。



    特に円弧の芸術感覚に心酔して、アップル製品の形状や、アップル展示場の家具にも、円弧のデザインを多くとりいれた。

    i Mac



    スティーブ・ジョブズは、芸術とテクノロジーを両立させた正に現代の天才だった。
    数百年後の人々は、彼とレオナルド・ダ・ヴィンチを並び称する事であろう。
    彼の偉業は、永遠に輝き続ける。
    孫正義、(ソフトバンク創業者)の言葉。


    アップルショップのテーブルも円弧

    2023年6月11日日曜日

    五楽橋と五楽の地名 古賀の仏教 十楽


    人間には五本の指があるから、上の表のように、五個に分類するのが好きだ。
     
    古賀市には、五楽という字名があり、昔は久保地区のかなり広い範囲を占めていた。

    小字名の五楽

    中央区五楽

    五楽交差点



    五楽1組/新五楽の地名



    五楽保育所や、五楽交差点、五楽1組、2組、新五楽などがあったが、しかしこの地区の開発がすすみ、天神地区や中央地区となったため、現在の地名には五楽がなくなり、久保の五楽交差点と大根川に五楽橋の名前が、私のマンションの近くに残っている位である。


    M1が最初の居住地
    M2が現在の居住地



    大根川

    古賀中学校から市街地にわたる橋で、自転車通学の学生が多くわたる橋である。
    橋の左側の3号線の先に古賀中学校、右側傍にクロネコ宅急便センター
    (この地図は上が南向きになっている。)


    五楽橋



    工事中の五楽橋:1本だった橋が2本になり、左側通行。

    ごらくばし




    語源をしらべた。:


    ご‐らく【五楽】

    仏語。出家楽・遠離楽・寂静楽・菩提ぼだい楽・涅槃ねはん楽の
    五つの楽。五種楽。
    俗語。のむ・うつ・かう・くう・ねるの五つの楽。

    ご‐がく【五楽】

    5種類の音楽。春はきんしつ、夏はしょう、晩夏は鼓、秋は鐘、冬はけいを用いるものをいう。

    古賀には、これらの語源に関連する遺跡などは全くのこっていない。
    ただ仏語のほうには少し縁がありそうだ。
    空海が帰国して、すぐには京都に上れず、古賀地区で布教していた時代があり、
    大根川の名前も、空海に大根を与えなかったからという伝説がある。その頃、五楽の教えを受けた地区があったのだろうと推察する。
    或いは、花鶴川地区に上陸した、最澄の方の教えかもしれない。
    空海と最澄の銅像が古賀市には存在している。「しこふむ」の中では、古賀市のみである。

    空海像
    最澄像




    遣唐使でもあった二人の立像が古賀市内、海に近い場所(古賀南区)と大根川の中流(筵内区)に在るといのも珍しいのかも。
    平安時代に「絶体平等」を説いた最澄(767~822)天台宗、「即身成仏」が可能とした空海(774~835は)は真言宗で山岳仏教の性格をもつ二人。
    タクシーの運転手に聞くと、五楽は極楽のことでしょうと笑っていた。
    二人の宗派の寺も現存しているが、五楽の地名の場所とは離れている。

    • 竜海寺 米多比)真言宗
    • 清龍寺 (清滝)天台宗

    ご‐く【五苦】

    仏語
    中国古代仏語。
    1.  人生における五つの苦しみ。

      1. ㋐生 (しょう) ・老・病・死の四苦に、愛別離苦または犯罪人束縛送獄の苦を加えたもの。

      2. ㋑生老病死苦・愛別離苦・怨憎会 (おんぞうえ) 苦・求不得 (ぐふとく) 苦・五陰盛 (ごおんじょう) 苦。

    1.  迷いの世界である五悪趣で受ける苦。諸天苦・人道苦・畜生苦・餓鬼苦・地獄苦。

    私はいまは、はやく五楽の中の、涅槃(ねはん)楽の域にいきたいだけである。
    五楽のほかに、字名で仏教に関係のありそうな名前をしらべてみた。
    良仙寺(良泉寺)、法恩寺、願浄寺、薬王寺は、寺の名前そのもの。
    堂の本、堂の浦、寺の前、寺裏、寺田は、寺の近くを示す。
    薬院、地蔵谷、毘沙門谷、法師田は何か関連ありそうな字名。

    伊勢湾の長良川河口付近は、十楽の津と呼ばれていた。

    十楽も仏教用語である。

    十楽(じゅうらく)


    往生要集』大文第二「欣求浄土門」に説示される、浄土往生した者が受ける一〇種の快楽のこと。浄土十楽ともいう。

    聖衆来迎楽。臨終時に苦しみがなく、阿弥陀仏や観音・勢至菩薩来迎して浄土引接してくれる。

    蓮華初開楽。蓮華のつぼみの中に寄託して浄土往生し、その蓮華が初めて開くとき、清浄の眼を得て浄土荘厳を見ることができる。

    ③身相神通楽。三二の勝れた特質(三二相)を持つ身と天眼などの五種の神通力を得ることができる。

    ④五妙境界楽。浄土では、五感の対象となるものすべてが、清らかで勝れたこよなきものとなっている。

    快楽無退楽。浄土では、行者がもはや退転することなく楽を受けることができる。

    引接結縁楽。縁故のある人びとを浄土に迎えとることができる。

    聖衆俱会楽。多くの聖者たちと浄土で会うことができる。

    見仏聞法楽。仏を見ることや、仏の法を聞くことが容易にできる。

    ⑨随心供仏楽。心のままに自由に阿弥陀仏十方の諸仏を供養することができる。

    ⑩増進仏道楽浄土の勝れた環境によって自然仏道を増進して、ついにはさとりを得ることができる。

    往生要集』では、『群疑論』五には浄土の三〇種の利益が、『安国鈔』では二四種の楽があることをあげて、浄土がいかに素晴らしいところかを説き、欣求浄土を勧めている。

    また、十楽和歌の題材ともなり『新古今集』「釈教歌」に「十楽の心」を詠んだ歌が集載されている。さらには、源信に仮託した『十楽和讃』なども有名である。

    伊勢湾の長嶋地区は、十楽と呼ばれていた。


    五楽は五落が変化したという説があるそうだが、どちらであろうか。