原作はマレイ・バーネットとジョアン・アリスンによる上演されなかった戯曲『皆がリックの店にやってくる』で、親ドイツのヴィシー政権の支配下にあったフランス領モロッコのカサブランカを舞台に、かつて深く愛し合った末に別れた男女の思いがけない再会と愛の再燃を描いている。
第二次世界大戦にアメリカが参戦した翌年の1942年に製作が開始され、同年11月26日に公開された。
第16回アカデミー賞にて作品賞・監督賞・脚色賞の3部門を受賞。配給はワーナー・ブラザース。
第二次世界大戦中に撮影されたこの作品は、女性(バーグマン)への愛と、チェコスロバキアのレジスタンス指導者である彼女の夫(ヘンリード)を、ヴィシー支配下の都市からの逃亡を助けるかの選択を迫られるアメリカ人駐在員(ボガート)に焦点を当てている。
映画館やテレビで何回もみて、ストーリーや名画面はよく記憶しているが、製作後80年経過しても、世界的にまだ人気があるそうだ。
製作されたのが1942年で、第2次大戦で日本がミッドウエイ観戦で大敗したころである。
ハリウッドで撮影されたが、出演俳優は欧州各地からナチスの迫害からのがれてアメリカにきた34カ国の映画人であった。
映画監督はハンガリーからの亡命者であり、「バーグマン」はスエーデン生まれ、「ヘンリード」はオーストリア生まれのユダヤ人であった。
3点証明の技術を駆使して撮影されたバーグマン |
ナチスの迫害をうけた俳優が、ナチスの軍人を演じたりしたという。
名セリフがいくつも、映画のなかで生まれている。
アメリカへの飛行機に、夫婦が無事に登場できて飛び立つところが、ラストシーンであったが、ボガードとルノー署長との会話のシーンが、あとで追加されたらしい。
(Louisu,I think this is the beginning of a beuatiful friendship) |
カサブランカの前に制作された、望郷(1937)、カスバの恋(1938)などの好評が、カサブランカの製作の動機になっている。