ノーベル賞で物理・化学・生物・医学などの科学分野での日本受賞者が25人おられる。
そのなかで、民間企業の研究所での研究結果で受賞されたかたが、5人おられる。
江崎玲於奈:1973:ソニー(トンネル効果);田中耕一:2002:島津製作所(高分子構造解析) |
中村修二:日亜化学:2014(青色発光ダイオード) 吉野彰:2019:旭化成(リチウムイオン2次電池) |
天野浩:名古屋大 共同研究 赤崎勇:2014:松下電器 (青色発光ダイオード) |
江崎玲於奈氏は、受賞後は1960年、米国IBM トーマス・J・ワトソン研究所に移籍。磁場と電場の下における新しいタイプの電子-フォノン相互作用や、トンネル分光の研究を行った。さらに分子線エピタキシー法を開発し、これを用いて半導体超格子構造を作ることに成功した。
1992年、筑波大学学長に就任した。学長として6年、産・官・学連携の拠点として先端学際領域研究センター(TARAセンター)の立ち上げ等、大学改革の推進を行った 。
田中耕一氏は、受賞後も島津製作所の社員をつづけて、2011年には島津製作所の田中最先端研究所所長も兼任し、2013年には同社シニアフェローとなる。
赤崎勇氏は、1929年鹿児島県出身。京都大学理学部化学科卒業後、松下電器産業入社。同社東京研究所基礎研究室長、名古屋大学教授を歴任。青色発光ダイオードの材料となる窒化ガリウム(GaN)の結晶化などに成功した。
天野浩氏は、1960年静岡県出身。名古屋大学工学部電子工学科卒業、同大学大学院博士課程中退。工学博士。名古屋大学助手、名城大学教授など歴任。赤崎教授の共同研究者。
中村 修二氏は、1954年愛媛県出身。徳島大学、電子工学科を卒業の技術者、研究者。学位は、博士(工学)(徳島大学)。日亜化学時代の1993年に世界に先駆けて実用的な高輝度青色発光ダイオードを開発し、その発明により赤﨑勇・天野浩とともに2014年のノーベル物理学賞を受賞した。
受賞後は、日亜化学工業開発部主幹研究員、同社 窒化物半導体研究所 所長を経て、2000年よりカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)教授となる。
科学技術振興機構のERATO中村不均一結晶プロジェクトの研究統括を務めるとともに、大学発ベンチャー「SORAA」も立ち上げた。
最近は5年間もノーベル科学賞の受賞者がなく、民間企業の研究も低迷し、
大学の研究費も低減されており、大学院博士課程への志望者も
低下しているそうだ。
日本の未来は大丈夫かな。
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