2014年9月25日木曜日

金の歴史と産業遺産


日本最古の金製品で、日本最古の国宝は、志賀島から出土した金印である。
日本の古代史上最も著名な五文字「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」が印面に刻まれている。
後漢の初代皇帝光武帝(こうぶてい)が倭(わ)の奴国王に金印を与えたという『後漢書』の記載から、中国製である。
鈕(ちゅう)はとぐろを巻く蛇をかたどり、その鱗(うろこ)は魚々子(ななこ)技法で表されている。
国産の金製品は、古代では各地で砂金などから採取して作られ、中世では金鉱の発見・採掘が東北地方、中部地方などで行われて、仏像や金貨、金製品が普及していったが、各地の金鉱山遺跡の保存はほとんど行われていない。
現在では経済産業省指定の近代産業遺産として、佐渡金山の遺跡が最も古く最も良く保存されている。
佐渡金山は1601年から平成元年まで400年間も操業され、戦後、近代産業遺産として登録され、整備されている。江戸時代の奉行所も復元されている。

江戸時代から、明治、大正、昭和の時代の歴史的変遷が良くうかがえる。
手掘り時代の木製構造物、それをコンクリートでカバーした時代、さらに鉄骨に変化した建造物。
明治時代の輸入電機品、大正時代の国産電機品(奥村電機などの懐かしい名前も)なども残っている。次男の義父は京都の奥村電機のエンジニアであった。

最近石炭産業の遺跡などを近代化世界遺産に登録しようとする運動がおきているが、福岡周辺ではこれほと史跡の保存が出来ているところななさそうだ。
(佐渡金山の遺跡)
佐渡の産業遺産

1 件のコメント:

  1. 奥村電機は戸地第二発電所受注以前からポンプの納入実積の記録は私が保存しています。名古屋市電の電車モータ制御器など現物確認の写真は保管しています、明治村に展示100馬力以上の電動機も確認しております。昭和4年倒産後も第二会社で昭和24年頃まで京都5条近くで存続していました。

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