『花燃ゆ』での幕末の長州藩の政界の代表者は、周布政之助が革新派、椋梨藤太が保守派と理解すればよい。
もちろん、寅次郎や小田村伊之助は周布政之助サイドということになる。
周布政之助が政治家としてデビューしたのは1847年で、『花燃ゆ』が始まる3年前のことだ。
周布政之助は長州藩の重臣として、藩の財政再建に取り組んでいたが、彼が政治家になる前、長州藩では村田清風(むらた・せいふう)という人物が長州藩の改革をリードしていた。
村田清風は改革派の人物で、赤字体質の長州藩の財政再建を行っていた。
村田清風も『明倫館』に学んで、優秀な成績を修めていたため、長州藩の要職を歴任していた。(ただし彼は「花燃ゆ」には登場しない。)
ちなみに、江戸で寅次郎に監視の目を光らせていた椋梨藤太(むくなし・とうた)は村田清風の改革には反対していた。改革派の村田清風に反対の椋梨藤太は保守派の代表だ。このため、両者は対立関係にあり、この関係はその後も継続していくことになる。村田清風の改革は周布ら保守派の反対で道半ばで終わってしまったが、それを引き継いだのが周布政之助だ。彼は村田清風を尊敬しており、村田清風の路線を踏襲した政治を行っていく。
村田清風は周布政之助や、その後の吉田松陰、高杉晋作などの改革派の若者の思想に大きな影響を与えていたのだが、歴史家はあまりとりあげていない。
周布政之助 |
村田清風 |
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