「日露戦争の勝利が日本国と日本人を調子狂いにさせたとしいか思えない。
司馬遼太郎は、これを鬼胎の時代と名付けた。
「鬼胎とは、夢の中でみた鬼っ子」
愛国主義は国を良くしようと努力する人たちだが、国家主義は他国を見下ろす人たちだ。 このナショナリズムの暴走がとまらなかった。
それは軍人による憲法の統帥権の乱用がおこり、、天皇の統率命令を無視して、戦場拡大を行ったからだ。
「統帥権の万人は参謀本部で、事実上かれらの参謀たちは、それを自分たちが、”所有”していると信じてした。」
戦争体験のある司馬遼太郎は、鬼胎の時代の小説を書けなかった。書けば自分が精神異常をおこしそうに思えたからだという。
さて現在、隣国の中国では、防衛費が10%の伸びで増強されている。此れに対して日本は?とあせりの声がおこっている。 戦争プロパガンダ。
しかし敗戦国の日本は、永世中立で最小限の防衛本位の軍備ですますのが原則である。
藤原正彦の「国家の品格」などでは、文化度の高い国は侵略されないという議論がされている。
幕末の混乱期に植民地化されなかったのは、西欧諸国が日本の文化度の高さに感銘したからという説もある。
ギリシャなどが今も存在しているのは、かっての文明度の高さからだろうか。
だが軍国原理主義の指導者が近隣にいると、被害はまぬかれない。集団的自衛権でどの程度有効に防げるか定かはない。
その時はかってのフランスのようにあっさり占領されて、地下での抵抗運動を展開するのがよかろう。
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