古代人は、直感的に大地は水平であり、その上に空気があり、さらに上空を太陽や月や星が回っていると感じていました。多くの神話にその物語が残っています。
天動説の体系化「プトレマイオスの天動説」
古代ローマの学者、クラウディオス・プトレマイオス(83年~168年)は「アルマゲスト」という著書を残しました。
この著書には地球が宇宙の中心であり、その周りを太陽や他の惑星が回っているということが書かれていたのです。
このアルマゲストが執筆されたのは、研究によって150年から168年の間とされています。
アルマゲストは13冊にもわたる天文学や幾何学の専門書である書物です。この本には天動説や日食、月食についても記されています。
「アルマゲスト」によると
地球の周りに、 月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星
の順で並ぶとされています。
しかしこの考えは民衆に広まりませんでした。この理由として偉大な学者であるアリストテレスが支持した天動説を否定できなかったし、大地が動くという説は神の偉大さを否定するためキリスト教から受け入れられなかったことなどがあります。
そしてやっと地動説が日の目を見たのは生まれてから1700年ほど後のことです。
地動説を広めるきっかけとなった人物がニコラス・コペルニクス(1473年2月19日~1543年5月24日)、ポーランド出身のカトリックの司祭でした。
コペルニクスは1500年頃に出版した「コメンタリオス」で太陽中心説(地動説)を主張し、さらに亡くなる直前に「天体の回転について」で地動説をより発展させています。
ガリレオが望遠鏡で、天体の動きを正確に把握し、地動説を裏付けします。
ニュートンが万有引力の力学で、天体の動きを正確に計算しました。
現在ではさらに、156億年前に「宇宙」がビッグバーンで発生し、46億前に誕生した太陽系と、それ以外の多くの星雲の発生や動きなども研究されています。宇宙の時間と空間も、無限大ではなく、始めと終わりがあるとされています。
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