脳の解剖学的な構造は、昔から知られていた。
(脳すごいぞ、ひらめきと記憶)
脳内には1000億の神経細胞があり、情報を伝える数十のメッセージ物質があることがわかってきた。
海馬・歯状回などの脳内メカニズムの解析も進んできた。
メッセージ物質は、体の各種臓器や筋肉などでつくられ、これが、この神経細胞の間をかけめぐると、細胞はその電気信号でキラキラと光りを出す。
これを記録することで、脳の活動状況が詳細にわかるようになった。
記憶は海馬に保存されることは解っていたが、記憶が作られる早い段階から大脳皮質の細胞が活動していることが確認された。
インスリンは、すい臓のベータ細胞で作られるホルモンで、糖分を含む食べ物は消化酵素などでブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収される。
食事によって血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンが分泌され、その働きによりブドウ糖は筋肉などへ送り込まれ、エネルギーとして利用される。
このようにインスリンには、血糖値を調整する働きが本質と考えられてきた。
しかし強い記憶力の細胞には、インシュリンが多いこともわかった。古代人は、重要な食糧の発見場所を決して忘れないように記憶したからだ。
最近では、ショウジョウバエを用いて空腹状態にすると記憶力があがることを明らかになった。
さらに、その分子メカニズムを分析した結果、空腹で血糖値をコントロールするインスリンが低下すると、インスリンにより抑制されていたたんぱく質CRTCが活性化され、記憶力があがることが分かった。
CRTCは、ヒト体内にも存在することが知られており、ヒトでも空腹時に似た仕組みで記憶力があがる可能性がある。
おもしろいのは、脳が何もしないで、「ぼーとしているとき」に、ひらめきが起こることが解り、この状態をデフォルト・モード・ネットワークと名付けられた。
ぼーとしているときに、記憶の断片を自由自在に繋ぎあわせて、新しいひらめきのアイデアがうまれるのだという。
アルキメデスは風呂に入っていたとき、山中教授はシャワーを浴びていたときに、アイディアが閃いたなどの事例が多い。
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