歎異抄を語る高史明氏 |
高史明の経歴
1932年、山口県下関市に生まれる。3歳にして母と死別し、石炭仲仕であった父に育てられる。
高等小学校中退後、職を転々とする。その中で、朝鮮が日本の植民地であったことが、差別と貧困につながっていることに気づき、政治活動に参加するが、挫折する。その頃歎異抄を読むが理解できなかった。
苦悩の人生を過ごすなかで、文学活動をはじめる。
1971年、初の著作『夜がときの歩みを暗くするとき』を上梓する。1975年、『生きることの意味』で日本児童文学者協会賞、産経児童出版文化賞を受賞する。
同年、一人息子の岡真史が12歳で自殺した。その遺稿詩集『ぼくは12歳』を妻の岡百合子との編纂で刊行、1979年にNHKでテレビドラマ化された。この時期に歎異抄を読み直し、少し理解しはじめる。
その後、第2次世界大戦、特攻隊の死、冷戦時代、べトナム戦争、イラク戦争などの政治家の動向を分析するなかで、親鸞と『歎異抄』の教えの深さに帰依し、著作のほか、各地で講話活動を行う。
2023年7月15日午後5時30分、神奈川県の自宅で老衰のため死去。91歳没。
9月16日NHK心の時代のアーカイブで、2004年に放送された「歎異抄に導かれて」が再放送された。人類が罪悪深重煩悩熾盛の徒であることから念仏がはじまるという。
私も難解な歎異抄の神髄に少し近づけたように思えた。
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