昨日の玄界塾では、元Y新聞の記者だった時枝正信氏の講演をきいた。
冒頭に、今風力発電問題で汚職の嫌疑で逮捕されている秋本真利議員の話題がでた。
12年の初当選時から自民党内で「脱原発」を主張し、再エネ議員連盟の事務局長を務めた秋本議員。業界関係者は「再エネ関連で頼れる議員がいない中、業界と党の唯一の窓口で、菅さんらとも近い。世間的には無名かもしれないが、業界では誰もが知っている圧倒的な存在」であった。
菅氏が「オヤジ」で河野氏が「兄貴」とよぶ秋本議員。
菅氏は法政大学の先輩、河野氏は母校の法政大の大学院で、原発に批判的な河野太郎(現デジタル相)の講義を受けたことがあったという。
2020年12月15日夜、秋本真利衆院議員は、業界団体「日本風力発電協会」の代表理事を務める「日本風力開発」会長と一緒に東京・赤坂のイタリア料理店にいた。
遅れてやって来たのは菅義偉首相(当時)。会長は、原発の立地自治体に出すような交付金について、風力や太陽光などの再生可能エネルギーも対象に加えてほしいと要望した。「地元対策ということでお願いします」と言うと、菅氏は「分かりました」などと答えたという。
時枝講師は、特捜部が秋本議員を逮捕したのは、菅元首相への反撃であるといった。
菅官房長官時代に、黒川検察長官の定年延長問題がごたごたしたのは、かすかに記憶していたが、その恨みが検察庁官僚には残っていて、菅派の議員秋本氏に厳しく当たっているのだろうという見解であった。
NHKのニュースで、秋本議員の国会質問の内容が詳しく紹介されていたが、三菱商事が3件の受注を独占したことに対する疑問は出されず、もっぱら日本風力開発の言い分を秋本議員が代弁したようなニュースで、特捜部の反撃などということは皆無であった。
政治や事件の記事のうらには、このような表に出ない裏事情がよくあることを、多くの事例で講演された。
政治家による記者会見で、質問するのは新米の記者で、ベテラン記者は質問しないという。他社の知らない情報を入手するのは、夜討ち、朝がけなどの直接取材でしかできない。
だから女性記者の数は20%くらいしかいないという。
0 件のコメント:
コメントを投稿