伯父は横綱若乃花、父は大関貴ノ花。兄若花田とともに角界に入門した貴花田兄弟
平成7年一月場所を優勝で飾った大関貴乃花は横綱に推挙されました時、相撲協会からの使者を迎え、横綱に推挙されたことへの返礼口上に「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」という一言がありました。
さて、「不惜身命」は『法華経』勧持品第十三に、
読誦此経 持説書写 種種供養
不惜身命 爾時衆中 五百阿羅漢
得受記者 白佛言世尊 我等亦自誓願 於異国土 廣説此経
(この経を読誦し、持ち、説き、書写して、種種に供養し、身命をも惜しまざるべし。
不惜身命 爾時衆中 五百阿羅漢
得受記者 白佛言世尊 我等亦自誓願 於異国土 廣説此経
(この経を読誦し、持ち、説き、書写して、種種に供養し、身命をも惜しまざるべし。
〈後略〉坂本幸男訳―岩波文庫)
また、『法華経』如来寿量品第十六にも、
一心欲見佛 不自惜身命
時我及衆僧 倶出霊鷲山
(一心に仏を見たてまつらんと欲して、自ら身命を惜しまざれば、時にわれ及び衆僧は、
時我及衆僧 倶出霊鷲山
(一心に仏を見たてまつらんと欲して、自ら身命を惜しまざれば、時にわれ及び衆僧は、
倶に霊鷲山に出ずるなり。)
とあります。
引退後、相撲協会の改革にも、この「不惜身命」の精神で取り組んでいたのですが、日馬富士の事件以来、旧態以前たる組織の壁にはねかえされて、引退声明となりました。
いま相撲界では「事実無根」の言葉がとびかっています。事実を隠す陰湿な体質があるようです。
「事実有根」か否か外部の人間には不明ですが、喧嘩両成敗で組織の立て直しをする必要があります。
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