2020年10月19日月曜日

つくもなす



昨日の大河ドラマ「麒麟が来る」で、茶器「つくもなす」が登場した。

松永久秀が服従のあかしに、一千貫で購入したという茶器を、信長に献上したという有名な逸話のシーンである。

この茶器の経歴が、くわしく記録が残っているのは驚きである。

最初は足利義満が愛用していた。

足利家に代々つたわり、義政の時代に、山名是豊に下賜され、さらに伊佐宋雲、朝倉宗滴を経て、松永久秀にわたった。

これをもらった信長は愛用していたが、本能寺の変の焼け跡からみつかり、後継者の秀吉の手にわたった。秀吉の趣味にはあわずに、有馬にゆずられたが、大阪夏の陣で再度焼け跡から発見された。

これを藤重が修復して江戸時代に保存していたが、明治維新後に岩崎弥之助が購入し、現在は、静嘉堂文庫美術館に収納されている。

来年6月20日から9月10日まで、三菱11号館美術館で展示されるという。

漢字では、九十九茄子、九十九髪、付喪神茄子などがある。


 

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