2023年7月20日木曜日

宇宙のはじまりと地球の終わり(ビッグバーン)「改訂版」

 ビッグバーン(big bang)

  宇宙の始めの大爆発。

ガモフらが1948年に唱えた説で、約157億年前の宇宙で起こった大爆発により、超高温・超高密度の状態から急膨張しはじめ、急激な温度降下の過程素粒子を生成し、今日の宇宙ができて、今も膨張をしているとする宇宙起源説で,火の玉宇宙論とも呼ばれる。

太陽系が所属する天の川銀河

恒星と銀河の数

この中には、生命体の存在確率はたかいと思われる。

現在も宇宙が膨張していることは,遠方銀河ほど大きな速度でわれわれの銀河系から遠ざかっていることからわかっている。

宇宙に存在する銀河のガスや構成物質の元素の存在比なども解明されている。


しかしこの元素の組成比も変化している。


ビッグバンの初期は素粒子の宇宙で,ほぼ等量ある物質,反物質は光速で宇宙が膨張するにつれて重い粒子から対消滅し,余剰が物質として残るが放射優勢の宇宙となる。

その後の観測や研究は,天文学ばかりでなく人間の宇宙観,自然観をそれ以前のものとまったく違うものにした。

宇宙はこのビッグバンで爆発的に開闢したものであり,それ以来続いている膨張の中で、元素も恒星も銀河も生まれ進化してきたのであり,われわれ自身もまさに宇宙進化の産物であり、宇宙の一部であるという進化宇宙論の考え方がひろまった。

膨張宇宙は,遠い銀河ほど遠ざかる速度が比例的に増大するE.ハッブルの関係式が、一様等方宇宙に対するアインシュタイン方程式のフリードマン解と一致することにより,観測的にも理論的にも多くの支持を得ていた。
さらに1965年アメリカのペンジアスAさらび.PenziasとウィルソンR.Wilsonとが3Kの宇宙背景放射を発見して,ビッグバンと称する超高温超高密度の宇宙初期の大爆発モデルが確立した感がある。




最近の研究・探索状況:
1)コンピュータシミュレーション。
スーパーコンピューターや専用コンピューターによって、天体物理学的な計算を行い、その結果と観測結果を比較して、星雲などの複雑な動きなどの実態が解明されはじめている。
例:球状星団の重力熱力学的振動のシュミレイション  1995
  ブラックホールの観測形状のシュミレイション
  ダークマターの天体群の画像化
  太陽系の素材の分布の予想解析  など。
  すでに標準宇宙モデルは完成した状態といわれている。

2)新天体望遠鏡・探査機

地球上にある天体望遠鏡も大型化したり、光学、電波、赤外、近赤外など多種類化してきたが、宇宙開発技術の進展で、天体への探査機がすでに20機以上発射されて、各種のデーターを取得している。

1992年、NASAの宇宙背景放射探査衛星COBEは、宇宙が誕生した直後に発せられたビッグバンの残光であり、現在は宇宙マイクロ背景放射として観測されるマイクロ波を初めて検出した。COBEの後継機であるWMAPは宇宙マイクロ背景放射の温度のわずかなゆらぎを精密に計測できるよう設計され、2001年に打ち上げられた。

そのWMAPは今年8月20日に最後の観測データを取得したあと、9月8日にエンジンの噴射を行ってこれまでの軌道から太陽のまわりを回るパーキング軌道に投入され、ミッションを終了した。

WMAPのミッションによって、137.5億歳という宇宙の年齢が明らかにされた。その誤差は1パーセントほどと考えられており、「宇宙の年齢をもっとも正確に計測した」としてギネス記録にも載っている。

最近では、NASAが20年かけて開発した近赤外線カメラ「二アカム」を搭載した宇宙船「ジェイムズ・ウエッヴ」(JW)が2022年に打ち上げられ、初期宇宙の探索をはじめた。

JW宇宙船



ひとつの目標は、    first star さがしである。HとHeのガスの塊が高温化して核融合をし、二つの元素だけの星になっているものである。200億年前の予想なので、消滅しているかもしれない。
その後の第二世代の銀河は発見しているというが、First Starはまだみつかっていない。
NASAは、2027年には、さらに100倍の視野をもつカメラ(ナンシーグレースローマン)を開発して、探査機を打ち上げるという。その視野の比較は下の図のとおり、100倍である。First Starの発見もまじかであろう。


宇宙船「ジェイムズ・ウエッヴ」(JW)と、ナンシー・グレースローマンの組み合わせで、First Starも発見されるであろう。



今後の銀河系と太陽系が所属するアンドロメダ銀河の合体予想の運命も、次のように予測されている。





50億年後頃には太陽系の地球は消滅して、巨大な楕円銀河の中合体されている。


宇宙にはまだ不明のことが多くあり、絶えず変化しているので、138億年の歴史をまだまだ調べる必要がある。

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