2016年7月8日金曜日

うなぎの研究成果と今後の課題

鰻は世界的に減少している
減少の原因をしらべる
日本鰻の生息を研究するには、夏の産卵が太平洋の真ん中であり、海山の谷間で新月の夜だといわれてきた。その場所の探索は長年行われてきたが、2005年にやっと発見された。

この場所は塩分の薄い場所(スコール域)と濃い場所(蒸発域)の境界領域(塩分フロント)であった。
塩分フロント
次の年からこの塩分フロントを重点に探索して、2009年から2012年に、593個の卵の発見ができた。
鰻の卵

塩分フロントをたどって卵をさがす
4回トライですべて成功
この場所で産卵する理由としては、第3象限仮説がとなえられている。(産卵のために適した塩分濃度の低い海域まで南下してくると、海流のため海山脈より西側の台象限の海域に到達することが多いと考えられる。)
また産卵域と生育域が非常にはなれていて、3000Kmの旅をする原因としては、下図のような理由があげられている。



色々の原因
今後の研究課題としては、産卵シーンの撮影やフェロモン仮説の解明などがあげられている。

研究がすすんでおいしい鰻が安心して腹いっぱい食べられるようになって欲しい。
        日本うなぎの回遊ルート図





水深150mくらいのプランクトンの多いところを回遊して、成長を効率よく進めている。



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