青いバラと高層ビル

 ブータンの高山に青い芥子の花が咲いているのをTVで紹介していた。世界的に珍しい花らしい。それで思い出したのは、博多湾の人工島ができた頃、アイランド花どんたくがひらかれ、青いバラが展示されたことだ。

自然界にはまだ青いばらがなく、日本のサントリーフラワーズとオーストラリアの植物工学企業であるCalgene Pacificとの共同研究で、遺伝子組換え技術により生まれた、世界で初めての青色のバラであった。

しかしいまやネット通販の対象となっており、珍しさはなくなっている。産業資本による技術の普及は、すべてを陳腐化してしまうようだ。

人工島もいまや高層ビルが立ち並ぶ高級住宅地区に変貌している。