中国の科学技術力が最近急成長している。1990年にはじめて中国に行った時代とは隔世の感がある。
『科学技術大国中国』は、文科省要職や内閣府政策統括官を経て、JAXA副理事長も務めた林幸秀氏による分析。
中国の優れている点と、現状の課題とを、公平な視点で評価した良書。
1.スーパーコンピュータ
2.海洋科学技術
3.宇宙開発
4.原子力開発
5.iPS細胞
6.遺伝子解析会社
7.モバイク、電気自動車
8.スマホアプリ
これらの分野での現状説明と、潜在的科学技術力を計る指標として、論文の被引用件数、特許出願件数の増加 中国人13億の教育水準、博士号取得者数、海外留学者数の増加などを示している。
最近特にIT関連市場に人材が集中し、新しいスマホアプリが強力に普及している。
その理由は大きく分けて2つあります。
1つは、元手となる資本がなくても誰でも簡単に起業できる。
2つは、市場規模が大きく、当たればでかい一攫千金の市場だから。
こうした優秀な人材が集まるIT市場を、中国政府は資金調達や税制面などで積極的に支援しています。
政治家や官僚に理系出身者が多いということも影響している。
公共料金の決済などにおいても、政府は決裁アプリ運営業者と柔軟に連携します。実験的な新規アプリサービスに対しても細かく規制したりせず、寛容な姿勢を見せている。
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