ストーンヘンジ(Stonehenge)は、ロンドンから西に約200kmのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国南部・ソールズベリーから北西に13km程に位置する環状列石(ストーンサークル)。
世界文化遺産として1986年に登録され、現在では世界的に有名な遺跡である。
しかし200年ほど前までは、英国では、忘れられてあまり知られていなかった遺跡である。
それを有名にしたのは、風景画家のジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。
(1775~1851)
当時の「風景画家」の仕事は、特定の場所の風景を念入りに再現した「名所絵」のような作品を制作することであった。
マートンの元で1年ほど修業したターナーはロイヤル・アカデミー附属美術学校に入学。
1797年にはロイヤル・アカデミーに油彩画を初出品し1799年には24歳の若さでロイヤル・アカデミー準会員となり、1802年に26歳の時には正会員となっている。
当時、ストーンヘンジの風景に魅せられて、幻想的な名画を、何枚も発表している。
これが人気ををよんで、観光客が多数押し寄せるようになったという。
このようにターナーは油彩画の大作を発表するかたわら、フランス、スイス、イタリアなどヨーロッパ各地を旅行して多数の風景写生のスケッチも残した。
生涯を通じて何回か画風の転換があったと言われる。
5回であるとすれば、第一期は、主題が中心に描かれた風景画の時代、第二期は風景の中心に広い空間が開けてくる時代、第三期は開けた空間に光が現れた時代、第四期はその光の中に何らかの姿が描かれた時代、そして最後は風景全体が光で満たされた画風である。
ターナーは手元にあった主要作品をすべて国家に遺贈したため、彼の作品の多くはロンドンのナショナルギャラリーやテート・ギャラリーで見られる。
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