2022年1月7日金曜日

ストーンヘンジ(Stonehenge)と画家

 ストーンヘンジ(Stonehenge)は、ロンドンから西に約200kmのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国南部・ソールズベリーから北西に13km程に位置する環状列石(ストーンサークル)

世界文化遺産として1986年に登録され、現在では世界的に有名な遺跡である。


しかし200年ほど前までは、英国では、忘れられてあまり知られていなかった遺跡である。

それを有名にしたのは、風景画家のジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。

                 (1775~1851)


彼は1789年、風景画家トーマス・マートンに弟子入りし絵画の基礎を学んだ

当時の「風景画家」の仕事は、特定の場所の風景を念入りに再現した「名所絵」のような作品を制作することであった。

マートンの元で1年ほど修業したターナーはロイヤル・アカデミー附属美術学校に入学。

1797年にはロイヤル・アカデミーに油彩画を初出品し1799年には24歳の若さでロイヤル・アカデミー準会員となり、1802年に26歳の時には正会員となっている



当時、ストーンヘンジの風景に魅せられて、幻想的な名画を、何枚も発表している。

これが人気ををよんで、観光客が多数押し寄せるようになったという。


1944年にはチャーチル首相も訪問し、次第に世界的に有名になっていった。

このようにターナーは油彩画の大作を発表するかたわら、フランス、スイス、イタリアなどヨーロッパ各地を旅行して多数の風景写生のスケッチも残した。

生涯を通じて何回か画風の転換があったと言われる。

5回であるとすれば、第一期は、主題が中心に描かれた風景画の時代、第二期は風景の中心に広い空間が開けてくる時代、第三期は開けた空間に光が現れた時代、第四期はその光の中に何らかの姿が描かれた時代、そして最後は風景全体が光で満たされた画風である

ターナーは手元にあった主要作品をすべて国家に遺贈したため、彼の作品の多くはロンドンナショナルギャラリーテート・ギャラリーで見られる。

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