熊本県の南部で降った大雨で川の氾濫や土石流が相次ぎ、これまでに県内で2人が亡くなったほか、心肺停止などが21人、行方不明が19人となっていろようだ。
司馬遼太郎の街道をゆく「肥薩のみち」の人吉の盆地の項では、「人吉には水害がつきものである。この宿も何度か浸つているという。
熊襲のころは水をおそれ、山の斜面の高所に人間の住居が営まれていたようだが、中世末期になって城下町がつくられると、ひとびとは盆地の低い所に降りてきて町家をつくるという危険をおかすようになった。人間からみれば盆地かもしれないが、水の神さまからみれば湖の底だというかもしれない。」と書いている。
最後に、人の一生も人吉の地面も似たようなもののように思われる、とつけたしている。1972年の旅である。
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