2021年5月1日土曜日

日本列島のプレートテクトニクス

 

日本列島は3000万年前、アジア大陸(ユーラシアプレート)から分離して出来た島でした。


これはロシアのハバロフスク地域と、日本の美濃地域の化石(放散虫)が全く同じであることから解明されました。

太平洋プレートが、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいくときにできた付加帯が、その後離れてできた島でした。負荷帯は5億年まえにできて、1億年まえに離れた地層で、日本列島の80%はこの地層だといわれています。

付加帯の地層の形状
日本列島には東から太平洋プレート、南東からフィリピン海プレートが沈み込んでいます。

また、日本海東縁にあると言われる北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界は不完全なプレート境界で、地表に明瞭な境界を見いだすことが困難です。

列島の西南部と東北部の岩石の磁化方向から、列島は直線状から折れ曲がって、くの字型になったことが明らかになりました。



このようなプレートの動きのなかで、3000万年の間に、日本列島は何回か大きな変化をおこし、現在の形に変化してきました。


岩石の磁化方向が、列島の初期は、同一方向に並んでいた。
しかしその後北と東北方向に分かれていった。






その後日本列島は、太平洋プレート・フィリピンプレートの圧力で2000万年前から1400年前の間に、大きく変化した。



2000万年~1400万年前の間に、伊豆諸島列島など火山の連続衝突より南北が一つになり、糸魚川・静岡構造線の断層が発生した。
またこの頃、紀州半島から九州までの連続巨大カルデラ噴火による西日本の隆起により、中央構造線の発生や巨大岩石の出現などがおこり、現在の列島の形状がほぼかたまった。

その後300万年前の東西圧縮による東北日本の隆起で山脈が形成され、現在の日本列島の形や、火山が形成されました。


これらのプレートテクトニクスの沈み込樹や隆起の概要を以下に記載しています。



沈み込み帯

 プレートをつくるリソスフェアの表面は、地殻からなっています。地殻はマントルよりも軽いので、プレートはアセノスフェアの上にずっと浮いているように思えるかもしれません。

しかし、海洋プレートの場合には、リソスフェアの大部分はマントル物質です。このため、大陸プレートと海洋プレートがぶつかり合ったとき、重い物質である海洋プレートの方が大陸プレートの下に沈み込むことになります。



        海洋プレートの沈み込みの模式図。
上が密度で分けたときの断面で、下の図が流動性で分けたときの断面。

そこでは、地表 (海洋底) にある物質が、地下深くに運ばれてゆくことになります。
地表で安定だった物質も、地下の高い温度・圧力では不安定となり、さまざまな化学変化・構造変化を起こします。それによって地震や火山、付加体の成長など、沈み込み帯特有の現象が起こるのです。

日本列島の火山の列も、プレートの境界線(海溝)にほぼ平行した線上にならんで発生しています。


太平洋プレートの移動の歴史を示す図



私が学生時代に、学校で教えられた国内の火山は、千島火山帯、那須火山帯、鳥海火山帯、富士火山帯(富士箱根火山帯、富士箱根伊豆火山帯)、乗鞍火山帯、白山火山帯(大山火山帯)、霧島火山帯の7つの火山帯(火山脈)で、北部九州は白山火山帯の中にあると教わったが、今はあまりこの名前は聞かなくなりました。
今日、中学時代の教科書をひらいてみたら、白山火山脈と記載されている。
白山は石川県にあり少し距離が離れすぎるし、せめて大山火山脈と呼ぶほうが良いと思っていたが、最近の研究では、これが構造的に東日本と西日本に別けられているようです。
昔学校で習ったのは単なる地理的な区分であって、その後、個別の火山の岩石学的研究が進み、さらにプレートテクトニクスの研究が進んで、プレートの沈み込みに伴うマグマ発生・上昇・火山形成過程が明らかになってくると、火山学上はこのように細かく分ける意味がなく、逆に形成過程のまったく異なる火山を同一の火山帯に区分していた場合もあることがわかったからです。
現在では日本の火山を火山帯に区分する場合、プレートテクトニクス理論に基づき、太平洋プレートの沈み込みに起因するものを東日本火山帯、フィリピン海プレートの沈み込みに起因するものを西日本火山帯と呼ぶそうです。
この二つの火山帯は、太平洋内の日本海溝および南海トラフと平行しています。
上記の古い火山帯区分で言うと、白山火山帯(大山火山帯)は狭義の白山火山帯(中部・北陸地方)と狭義の大山火山帯(中国地方)に分けられ、千島火山帯から狭義の白山火山帯までが東日本火山帯、狭義の大山火山帯から霧島火山帯までが西日本火山帯になります。
御嶽山は東日本火山帯がくの字に折れる曲がり角にあり、
プレートが移動しているので、火山も当然移動するから、火山帯を火山前線(火山フロント)とよんでいる場合もあります。

また列島地表上の移動も、現在はgpsにより計測されています。


さらに詳しい説明をしたyou tube があります。

(170) 全地球史アトラス 2.プレートテクトニクス(第2版) - YouTube

上記のように、4ヶのプレートがひしめきあっている地震国日本。昨日その地震予知の最新技術がいくつかテレビで紹介されました。
その一つは、電離層の変化で、昔から知られてはいたが、現在はGPSが発達しているので、この変化をとらえて1時間前くらいに、どの地方で発生するかを予知できるそうです。これが一番有効に思えるが、精度をあげるには大量のデータをスーパーコンピュータで処理する必要があり、気象庁はまだ正式にはとりあげていないようです。

個人でも出来そうなのは、植木の電位の変化計測で、椿の木や椋の木などに電極をはりつけて計測すと、大きく変化する月があり、1~2ヶ月後に地震がおきるという。これならわが家でも試してみることが出来そうです。

その他動物の反応や低気圧との関連などは、あいまいな話でした。


全世界のプレートの図:



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