先日のブラタモリで、釜石の鉄鉱石の生成過程を説明していた。三陸海岸の北上山地の沿岸部に釜石鉱山があり、海底から隆起した石灰岩の層にマグマが上昇してきて、化学反応をおこし、鉄鉱石に変化したという説明だった。
補足説明すると、残ったマグマのガスや熱水溶液が、とくに石灰岩の中に浸透するとその岩石と化学反応を起こして、スカルンとよばれる岩石ができて、その中に、鉄・銅・鉛・亜鉛などをふくんだ鉱物が結晶としてできる。これを接触交代鉱床という。科学変化は複雑で、主要の鉄以外に金・銀・銅・鉛・亜鉛なども産出した。ただしこの釜石の接触交代鉱床は稀なものだ。
鉄鉱石は日本には少なく世界中から産出する。最近の埋蔵量1,800億トンのうち、ロシア、オーストラリア、ウクライナ、中国、ブラジルの上位5カ国だけで約73%を占める。みな安定した大陸型の地形で、代表的な鉄鉱石には赤鉄鉱・磁鉄鉱・かっ鉄鉱・炭酸鉄鉱(りょう鉄鉱)黄鉄鉱などがある。鉱床の形成も多様である。
釜石の鉄鉱石はもう掘りつくされて、後の地下水だけが産物となっているのは驚きだった。
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