2021年3月9日火曜日

熊野古道でおきた「死との約束」


 

2021年3月6日に放送された、野村萬斎さん、松坂慶子さん、山本耕史さん、比嘉愛未さん、鈴木京香さんらが出演するフジテレビ製作ドラマ「死との約束」は、アガサクリスティーの同名小説を原作にしたもの。

このドラマは、日本の世界遺産・熊野古道を舞台に変更して、起こった奇妙な謎を解明する、三谷幸喜さん脚本で、名探偵・勝呂武尊シリーズ。


               野村萬斎さんの勝呂武尊

休暇で熊野古道の近くにある和歌山県天狗村の「黒門ホテル」に宿泊していた勝呂武尊は、馴染みのラウンジで同席となった医師の沙羅絹子や、各地を旅している富豪の本堂家の人々(本堂夫人礼一郎凪子主水鏡子絢奈)とそれに付きそう税理士の十文字幸太と出会い、その夜に言い争う男女が発した「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだ」という言葉を耳にする。
自らの子供達を支配し全てを自分の思うようにしなければ気が済まない本堂夫人の態度に苛立ちを感じた沙羅医師は礼一郎や鏡子に接触を図るが、それを快く思わない夫人は2人に彼女を無視するように命じる。
その頃、勝呂は古き知り合いであり、今は代議士をしている上杉穂波と再会し、同行している編集者の飛鳥ハナの隙を見て逢瀬を重ねるが、空気を読めない勝呂の発言に気分を害した上杉代議士に背中を押され怪我をしてしまう。
怪我を理由に、翌日の全員がバスにて向かう熊野古道の探訪を断ろうとする勝呂だが、上杉代議士のお願いを断れず、本堂家の人々や沙羅医師達と共に探訪に参加。
そこでも上手く同行していた飛鳥を騙し2人きりになるが、再び悪戯心の芽生えた上杉代議士に背中を押された勢いで山道を転がり落ちてしまい、遠回りをして助けに来た彼女の手を借りてバスへと戻り休む事となり、仕方なく彼女はバスへ戻っていた飛鳥と共に散策する。
一方その頃、本堂家の人々は珍しく1人にして欲しいという本堂夫人の命令に従い、夫人1人をベンチに残しそれぞれ散策した後に、夫人に声をかけバスへと戻る。
暫く後、雨も降りそうな天気となったために沙羅医師がベンチに座っている本堂夫人の下へ向かうと、本堂夫人は既に亡くなっていた。
勝呂は捜査に呼ばれた川張大作署長に煽てられ、関係者全員のアリバイと動機を確認し、思考した後に署長に自らが証人となっており事件への動機が見当たらない上杉代議士と飛鳥以外の全ての人をラウンジに集めるように伝え、上杉代議士には自らの華麗な推理をラウンジのすぐ上にある自室で聞いて欲しいと伝える。

関係者が全て集まった後、勝呂は事の顛末についての推理を語り始める。
大勢の容疑者を、ひとりひとり尋問し、容疑を分析して、最後に上杉代議士の犯行と解明する見事な推理の展開である。


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