2022年10月19日水曜日

大島の安倍宗任の墓と安倍総理とキリシタン岡田三右衛門

 「安らかに…」福岡・大島の安倍元首相の先祖の墓で島民ら法要(1/2ページ) - 産経ニュース (sankei.com)

宗像の大島に安倍宗任の墓があることは、郷土史研究者として、以前から知っていて、大島に行き、その場所にお参りしがたこともあった。

青森県で和田古文書が発見されて、北陸の安倍一族が、船作りの職人を大島におくり、安倍宗任を支援したことも、最近判明していた。

安倍総理が総理就任当時、このことを質問されて、祖先のことはよく知らないが、今後調べてみると回答されていた。

令和3年11月に、総理自ら宗像大島の安倍宗任の墓を訪問されたことを、ニュースで知った。

安倍晋三はその後、安倍宗任を祖とし44代目の末裔であるとしていた。

その8ケ月後、奈良で狙撃されてなくなったことは誠に残念である。

宗任の墓の地図



宗任の墓

大島には、島原の乱直後にヨハン神父が長崎から逃れて潜伏していた洞窟が崖の中腹にあり、辿り着くのは大変な場所であまり知られていない。

この時の生き残りのキリシタンの歴史が、遠藤周作の小説「沈黙」になっている。

遠藤周作は『沈黙』あとがきに、「次にこの小説のモデルである岡田三右衛門について少し書いておく。本文の岡田三右衛門ことロドリゴとちがって彼は(本名、ジョゼッペ・キャラ)シシリアに生まれ、フェレイラ神父を求めて一六四三年六月二十七日、筑前大島に上陸し、潜伏布教を試みたが、ただちに捕縛され、長崎奉行所から江戸小石川牢獄に送られた。ここで井上筑後守の訊問と「穴吊り」の刑を受けて棄教、日本婦人を妻として切支丹屋敷に住み、一六八五年八四歳にて死んだ。彼と共に布教に渡日したアロヨ、カッソラの二人も皆、拷問の後、転んでいる。小説中のロドリゴやガルペと史実との違いのためにこの点を指摘しておく。」とある。
狐狸庵先生は、なぜか、主人公の欧州名は、キャラをロドリゴとし、その後の日本人名は史実にある岡田三右衛門を使用している。
遠藤周作『沈黙』の真なる発祥の地は筑前大島なので、例えば、「シン・沈黙記念館」を建設すれば、島起こしになるかもしれないし、その深い歴史にふれることになるかと思う。

キリシタンの洞窟

洞窟への入り口


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