2011年10月23日日曜日

コンピューター言語の歴史

アップル社のスチーブ・ジョブズの死は大きく報道されたが、10月中旬にはC言語やUNIXの開発者デニス・リッチーの死が小さくとりあげられている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111014-00001491-techcr-sci
ベル研究所での研究者だったし、70歳という年齢だから、ニュース性は少ないだろう。

この機会にコンピュータ開発初期の言語関係の人物を少ししらべてみた。
フォートランはIBM社で開発した言語だが、技術者向けの言語で、リーダーはジョン・バッカスという。
パスカル開発の基本はニコラス・ビルトによるが、パソコン用は米インプライス社のターボパスカルが有名である。

C言語(1972)の前にB言語があり、ケン・トンプソンが開発者であった。
ベイシック言語(1964)の開発者の一人ジョン・G・ケメニーは福岡にも来たことがあり、講演を聴いた記憶がある。(1992没)

当時の本を開いてみると、いいかげんなものもあり、東大の先生の監修なのに、フォートランやベイシックの開発者をビル・ゲイツと書いているのを見つけた。(正確にはビル・ゲイツが1980年前後にパソコンにベーシックを使って普及させた事との混同で、別のテキスト・資料でも同じミスを書いているのがあった。)

ビル・ゲイツ(本名はW.H.Gates)はまだ健在であるが、コンピュータ初期の研究開発者はもう皆晩年をむかえている。

主なプログラム言語の一覧表

 言語名   大型機用   開発者        パソコン用    開発者       特徴

FORTRAN    1954        IBM                    1      977      マイクロソフト社     技術用              
           (ジョン・バッカス)
COBOL       1959     米政府主導                       1979      マイクロソフト社     事務用        

BASIC        1964  ジョンGケメニー                     1975      マイクロソフト社     教育用         

Pascal        1971  ニコラス・ビルト            1978   ケン・ボールズ     教育用                   
                             米インプライス社
PL/ I         1966       IBM                                               1980     ディジタルリサーチ社

PL/ M      ------------------------------                       1973    ゲリー・ギルドール

B言語       1970   ケン・トンプソン          .-----------------
           AT&T
C言語     1972   デニス・リッチー        1980 レオ・ゾルマン       ツール作成
          AT&T
LOGO    1970    MIT          1983   …………                            CAI

LISP    1962 ジョン・マッカーシー    1979 ソフォトウエアハウス社  人工知能

Prolog    1970 アラン・コマーラ      1982              言語解析

FORTH   1968 チャールズ・ムーア     1975   FORTH社      制御用

Modula-2  1981 ニコラス・ビルト      1983  Modula・3      制御用

Ada     1980  米国防省                         総合形

1 件のコメント:

  1. Fortranの時代、懐かしいですね。昔、ダムの水収支計算をしている時、パンチカードを一枚入れ間違えて計算が無限ルーチンに入り、西日本電子計算センターから多額の計算費を請求された苦い経験を思い出しました。

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