2025年5月14日水曜日

ルビコン川を渡るオートファジー

 



ルビコン川の位置


カエサル軍、ルビコン川を渡る



カエサル

ルビコンの名前がオートファジー研究の一部にも使用されています。

オートファジーとは、ギリシャ語の「ファジー(食べる)」に「オート(自ら)」を組み合わせた造語だ。細胞内に存在するたんぱく質などから余計なものを取り除いて生まれ変わらせる仕組みで、メカニズムは意外とシンプル。

人間の細胞内に膜が出現して、細胞内にあるたんぱく質などを包み込んで球状の構造「オートファゴソーム」を作る。このオートファゴソームに、たくさんの分解酵素が入った「リソソーム」という袋が接触・融合することで、中身のたんぱく質などが分解される。これにより、オートファゴソーム内の有害物質が除去されるとともに、たんぱく質がアミノ酸まで一度分解され、体内で新しいたんぱく質として再合成される。

 オートファジーは日常的に起こっており、人間は体内の細胞の中身を少しづつ入れ替えている。体重60キログラムの成人男性の場合、1日に約240グラムのたんぱく質が体内からオートファジーによって再合成されるという。

細胞内のたんぱく質や有害物質を膜が包み込み、分解酵素が分解する。しかし、ルビコン(図中の赤い「×」)が分解酵素との融合を妨害すると、オートファジーが起こらなくなり、老化につながる


オートファジーによって老化を止める研究は加速している。19年に、「ルビコン」と名付けたオートファジーのブレーキ役となるたんぱく質が、加齢とともに増加することを吉森氏が発見。

オートファジーを促進するたんぱく質は以前から幾くつも発見されていたが、ブレーキは珍しい。

「ルビコンをコントロールすることで、老化を止められる可能性も出てきた」

ルビコンの抑制によって寿命を延ばす効果は、動物実験では確かめられている。

遺伝子操作によりルビコンの働きを抑えた線虫を観察したところ、オートファジーの活性化が認められ、寿命が平均20%も延びたという。老いても活発に動き続けていたため、健康寿命も延びたと考えられる。 

「実験では、年老いた線虫が通常の線虫に比べて2倍の運動量を示した。人間に置き換えれば、80歳の老人がフルマラソンを容易に走りきるようなものだ」


(吉森教授の解説要旨)

2025年5月12日月曜日

細胞の老化

 https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e7%b4%b0%e8%83%9e%e3%81%ae%e8%80%81%e5%8c%96+%e7%a0%94%e7%a9%b6&mid=0CE0A4C9DFB90E611A5D0CE0A4C9DFB90E611A5D&FORM=VIRE


【老化を遅らせる可能性の新研究】細胞が「新品」になるオートファジー


人体のエネルギー

 細胞はエネルギーを生成するために、主にミトコンドリアを利用します。 

ミトコンドリア








人間が酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すのは
ミトコンドリアのためである


ミトコンドリアは、栄養素と酸素を使ってATP(アデノシン三リン酸)を生成し、

これが細胞のエネルギー源となります。


ミトコンドリアのなかから発散されるATPがエネルギー元となる
ATPが回転していることを東大の野地先生が発見された。

筋肉細胞に届くと力となる

エネルギー生成の過程は「解糖系」「クエン酸回路」「電子伝達系」の3つの反応から成り立っており、これを総称して細胞呼吸と呼びます。

細胞内では、物質を分解してエネルギーを得たり、エネルギーを消費して物質を合成したりする代謝反応が行われています。

人体の細胞分裂と細胞分化

お母さんのおなかの中にある1つの細胞(受精卵)が、どんどん「分裂」してたくさんの細胞たちになっていきます。

数が増えるにつれて、一部は「分化」を始めます。だんだんと皮膚のようになっていく連中や、心臓のような筋肉になっていきたい連中や、脳になっていきたい連中たちが大きく分かれていくのです。


細胞分裂は、核が複雑な過程をたどって分裂する有糸分裂と、

細胞質が二つに分かれる細胞質分裂 にわけられます。





左の受精卵細胞が分化して、右の臭覚細胞になる

分化の道は各細胞が一つの専門分野につながっている





細胞の種類は3313種類ある

人体細胞の総数は、約40兆個になる




2025年5月11日日曜日

武当五行気功法

 


気功法は、心と体の調和を図るための伝統的な健康法です。
主な要素には、調心(心の集中)調息(呼吸の調整)、**調身(身体の動き)**が含まれます。気功には多くの流派があります、


「五行気功」はそのひとつである。 

全てのものを5つに分けた五行表を使う。

木、火、土、金、水
青、赤、黄、白、黒
目、舌、唇、鼻、耳
肝、心、脾、肺、腎

春、夏、土用、秋、冬 (土用のうなぎ)

「武当」

武当山地区から、道教が広まり、医学と武術としての「武当五行気功」が完成した。

現代用語では、筋トレ・ストレッチであるが、これと同時に「呼吸法」を組み合わせないと、効果が出ない。

五行法では、①龍形、②虎形、③豹形、④蛇形、⑤鶴形の方式がある。

各方式は次の部位の健康に効果がある。

①:腰椎、ヘルニア

②:肺、小腸、膀胱、腎臓

③:肝臓、胆嚢、経路

④:胃、脾臓

⑤:心臓、精神、記憶力



昨日の玄界義塾の講話で、山根暁潔氏の解説と実演を拝聴した要約である。
 

2025年5月8日木曜日

ATP研究と人工細胞の研究 東大:野地教授の研究室


 現在56歳の野地博行東大教授。サイエンスは自己表現であるとの信念の持ち主。


小学生の時に読んだ漫画のなかに、海の中で生命が生まれたというソ連の科学者の話に興味をもったという。


それは、ソ連のアレキサンドル・オパーリンのコアセルべート仮説であった。


具体的には、深い海底で熱水が噴き出ているような環境で、生命体が生まれやすいという説が広まっている。

東大で研究生活をはじめた野地青年は、当時生物のエネルギは細胞が回転することが基本にあるという仮説に興味をもち、実験によりATP合成酵素の回転の状況を撮影することに成功した。




しかしノーベル賞審査グループは、すでに仮説をたてた米・英の学者にノーベル賞授与を決定していたため、野地は受賞者にはなれなかった。

受賞者からは賞金の一部が、野地グループに贈られたという。

その後野地は、念願の人工細胞の研究分野にすすんだ。



人工細胞の細胞質になるポリマーBと、DNAなどの物質を入れた培養液のポリマーAを混合して、培養した。



一つの細胞の状況
初期状態

330分後

720分後


この大きさまで成長したのは、世界で初めてである。



あとは、成長後に細胞分裂していく姿を観測できることを期待している。


ATP研究と人工細胞の研究成果の概要をまとめた。

(テレビ東京BSの要約。)


2025年5月6日火曜日

箱崎八幡宮の元宮 大分八幡宮




大分八幡宮 飯塚市大分にあり、近くの王塚装飾古墳の見学と一緒にお参りしたことがあります。
 大分と書いてだいぶと読みます。
香椎から朝鮮半島に渡り三韓征伐した神功皇后は、帰国後、飯塚市のこの場所で従軍した兵士をこの場所で解散した事から、だいぶと呼ばれるようになったそうです。
 大分八幡宮は726年創建とされ、921年醍醐天皇時代に箱崎に遷座したのが筥崎宮とされています。