今年のノーベル平和賞に、日本の被団協が選ばれたことは、うれしいことである。
代表委員は、初代森瀧さん以降坪井さんなど数代がすでに亡くなっており、現在は田中さんがつとめられているようだ。
初代森滝氏 |
5代坪井氏 |
志賀島出身で長崎で被爆された谷口さんも、2代目代表委員をつとめて活躍されていたが、すでに亡くなっている。
2代谷口氏 |
現在の代表委員の田中さんが、オスロ―での授賞式で講演されるようだ。30人以上が出席するそうだ。
広島原爆資料館 |
長崎原爆資料館 |
長崎原爆資料館では、ノーベル平和賞が、核兵器のない世界の実現向けて、世界が大きく舵を切る契機となることを期待すると、乾板にPRしている。
今年は12月15日に、戦争とくらし展の会場で、わたしが体験した「原爆とラジオゾンデ」の講話をすることにする予定である。
ノルウェーは、1905年6月までスウェーデンとの同君連合という名の、ある意味スウェーデンの植民地であった。
しかし1890年代に入り、ノルウェー側が軍縮や調停による平和的解決を望む姿勢を強く見せるようになった。
これにより、ノルウェー国家に対して『平和的で民主的な』イメージを抱いたノーベルは、今後も国際紛争の仲裁や平和的解決を主導する役割を担ってほしいと願い、平和賞の授賞式をノルウェーで行うこととした。
平和賞に関しては、授賞式だけでなく選考もノルウェーで行われる。
ここにも、主体的に平和の概念を追求し続けるノルウェーこそ、平和賞の選考役にふさわしいと考えたノーベルの意思が反映されている。