靖献遺言(せいけんいげん)は、儒学者浅見絅斎の主著で、中国の忠臣義士の行状について記した書。
諸葛孔明、屈原、陶潜、顔真卿、文天祥、謝枋得、劉因 及び 方孝孺の8人の評伝である。
中国後漢末期から三国時代の蜀漢の武将(軍師) |
中国戦国時代の楚の政治家、詩人。 |
中国の魏晋南北朝時代(六朝期)、東晋末から南朝宋の文学者。 |
顔真卿:唐代の政治家・書家。 |
中国南宋末期の軍人・政治家 |
中国南宋末期の政治家・学者 |
劉因:中国、宋(そう)末元初の思想家、詩人 |
方孝孺:中国の明初の儒学者 |
特に後半の4人は、自分の栄達、生命、家族を全て捨ててまで反抗した。
その忠義の対象は、正統性の有無だけで決まり、自分の利害はもちろん、その反抗が世の中のためになるかどうかも全く考慮しない。
王朝に敵対する者に対しては、講和などは絶対せず、自分の生命のことも全く考えず、徹底抗戦あるのみという生き方が正しい、というのがこの書の主旨である。
1684年から1687年(貞享4年)にかけて著され、絅斎没後の1748年(寛延元年)に刊行された。
尊王思想の書としては日本人に最大の影響を与えたと考えられている。
雲浜に至っては、松陰から「『靖献遺言』で固めた男」と呼ばれるほどであった。
幕末に大ベストセラーとなり、勤王の志士の必読書と呼ばれ、明治維新に大きく影響した。
昭和の戦時中の日本人にも影響を与え、神風特攻隊の隊員に読む者が多くいたとされる。
諸葛孔明だけは、三国志で特に有名である。
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