2016年5月28日土曜日

地球の歴史 46億年 と プレートなど


地球史を読み解く (東京工業大学特命教授) 丸山 茂徳


1)地球の起源と形成プロセス

地球の形成過程を学ぶ。
まず古典的惑星形成論を紹介する。

テクノロジーの発展に伴って、次々と発見された系外惑星により、古典的惑星形成論は崩壊したが、地球の起源とその形成プロセスは隕石学などの研究によって大きく進展した。

特に大気・海洋・生命を作る成分の起源に注目して解説する。

【キーワード】

惑星形成、大気と海洋の起源、二段階形成モデル




2)冥王代の地球と表層環境進化

冥王代地球については、直接的証拠となる物質が、ジルコンという鉱物粒子以外には、現在の地球上に残されていない。
ジルコン粒子に記録された情報、地球形成モデルや、冥王代物質が保存されている月の地質と隕石学を参考にして、冥王代の表層環境を推論する過程を学ぶ。

【キーワード】

冥王代、ジルコン、多様な表層環境、月の地質、初期大気


3)生命の誕生

生命誕生に関するこれまでの研究とその問題点を解説する。
冥王代の表層環境から出発して、どのような場で、どのような機構で生命が誕生したのか、現在の科学者の思考を追ってゆく。生命誕生のための「ハビタブルトリニティ」条件を提示する。

【キーワード】

生命の起源、ハビタブルトリニティ、前駆的化学進化、間欠泉モデル


4)太古代:地球生命孤児化と本格的生命進化の始まり

地球生命を育んだ原初大陸は40億年前までに地表から消失した。

プレート沈み込みによる構造侵食と断片化した原初大陸の直接的な沈み込みが原因であり、ほとんど海洋に覆われた単調な環境が太古代に出現した。

一方で、この時代には光合成生物が誕生し、その結果、生命が表層環境を支配し、文明を持つ惑星への道を歩むこととなった。


また、太古代末期のマントルオーバーターンによる固体地球の大変動をシステム変動の視点から解説する。


【キーワード】

太古代、構造侵食、光合成生物、マントルオーバーターン





5)原生代:極端な時代、全球凍結と生物大進化

原生代になると地球は2回の全球凍結に見舞われる。
また、大陸地殻がよく発達し、超大陸が形成されるようになった時代でもある。
これらの要因が地球と生命に与える影響を説明し、システム変動という観点から、原生代を読み解く。


【キーワード】

全球凍結、超大陸の形成、真核生物の出現、HiRマグマ、スターバースト


6)カンブリア紀の生物の爆発的進化

現代型生物の祖先はカンブリア紀に出現した。
これをカンブリア紀の生物の爆発的進化と呼ぶ。
これに関係する環境変動、およびその変動の原因となるシステム変動について解説する。

【キーワード】

海水の逆流、堆積岩の形成、巨大大陸の出現、生命の爆発的進化



7)古生代:多様な表層環境の再出現と生物進化

古生代は顕生代の生命進化のコアをなす時代である。
後生動物誕生から脊椎動物を誕生させた時代がカンブリア紀である。
最初期の記録は、小さな貝殻状の化石(SSFs)で、脊椎動物ほか、動物の門35の全てがカンブリア紀の前期(540-520Ma)に出現した。
こうして生まれたカンブリア紀型の動物群は古生代に大繁栄したが古生代末期に絶滅した。
この様な歴史を、大陸古地理や宇宙変動と関連させて説明する。


【キーワード】

大陸古地理図、大陸の離合集散、塩分濃度、大量絶滅、宇宙の変動

プレートが近づくとき:地上では衝突し、山脈となる。 海底では、海溝となる。

プレートが離れるとき:地上では地溝となる。 海底では海嶺となる。

プレートがすれ違うとき:断層となる。

大陸プレートは軽い。海底プレートは重い。
これが近づくときは、大陸プレートの下に、海底プレートが沈みこむ。

これらの変化が進んでいる場所を、構造浸食地域と呼び、地震の多発地区である。


8)中・新生代:生物進化と絶滅

古生代末の大量絶滅によって、古生代型生物は姿を消し、代わって出現した中生代型生物(恐竜、哺乳類)の繁栄、その後の新生代の哺乳類の台頭が起きた。
これらの進化と絶滅を生んだシステム変動(大陸移動、宇宙変動)と進化のパターンについて解説する。

【キーワード】

大陸古地理図、大陸リフト、茎進化、冠進化、大量絶滅

9)人類代:文明の構築と未来

第4の生命ともいわれる人類をあつかう。
その特異な脳の進化から、人類は科学を生み出し宇宙に進出する技術を生み出した。
人類は宇宙の起源、生命の起源と進化、脳の起源を明らかにし、自己複製可能なロボットを創るだろう。このような人類の未来についても考察する。

【キーワード】

第四の生物、局所絶滅、HiRマグマ、人工生態系、連合国家


附-1)付加体地質学の体系化と地球史

地球史研究を行う上で最も重要な技術を提供する付加体地質学について学ぶ。地層記録の意味を正しく読みとり解読するための背景となる体系が、日本を中心に発達した付加体地質学である。この方法によって、地球の熱史、過去のプレート運動、マントルの組成や温度圧力条件、そして過去の宇宙変動の記録をも付加体の地質情報から読み取ることが可能になる。

【キーワード】

付加体、付加体地質学、海洋プレート層序、プレートテクトニクス、地球史研究法



附-2)付加体地質学の体系化と地球史

地球史研究を行う上で最も重要な技術を提供する付加体地質学について学ぶ。地層記録の意味を正しく読みとり解読するための背景となる体系が、日本を中心に発達した付加体地質学である。この方法によって、地球の熱史、過去のプレート運動、マントルの組成や温度圧力条件、そして過去の宇宙変動の記録をも付加体の地質情報から読み取ることが可能になる。

【キーワード】

付加体、付加体地質学、海洋プレート層序、プレートテクトニクス、地球史研究法


附ー3)地球史研究の方法

前回に続き、地球史研究を可能とする方法論を学ぶ。今回は、過去のプレートテクトニクスを復元する方法を紹介し、造山帯の地質調査により得られる情報と地球史解読をつなぐ論理体系を示す。また、実際の地球史研究で用いられる二つの戦略、「横軸46億年研究」と「特異点研究」を紹介する。

【キーワード】

地球史研究法、プレートテクトニクス、付加体、横軸46億年研究、特異点研究

附ー4)システムとシステム応答

-細胞から銀河まで-

この章では、「システム」と「システム応答」の原理を考え、地球生命史が、システム変動の歴史であることを学ぶ。身近な例を挙げて、システムの原理を理解し、細胞、固体地球変動システム、宇宙変動、環境問題などを解説する。

【キーワード】

システム、内力、外力、システム応答


参考資料:
http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H28/daigakuin/B/shizen/8960615.html#syllabus
放送大学 修士課程


http://www.geocities.jp/msakurakoji/900Note/104.htm










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